マジなんなん?《ストロング・ガール#05》
まずはお酒のチカラを借りて?
カラオケバーに来てみました~。
「とりまディム&ガスティ2つヨロ!」
「まだ明るいウチにこの子ったらァ。」
「あンさァ、オッサン~この際はっきり言うケド~アーシ…。」
「なんだね。」
「オッサンのコト結構ラブ…なんだよね!」
キャーイッチャッタ♡
「アラ~そうなの!」
「いや目線ドコだよ。」
「つまりオレを愛しているというコトだね?」
「そ、そう…そうなの…」テレテレ
オッサンの方がハッキリ言うしィ!
「でもオレはそう思ってナイかな。」
ガァン…ハッキリ言う…。
なんとなくそんな気はしてたけど…。
一筋縄にイカンのはわかってた!
だから傷ついている場合じゃナーイ!
グビグビー
ていうか飲む前に言ったな…
胃袋を掴め!
「オッサン、場所チェンジ!」
「なんやなんや~。」
テーブルが必要なのよ!
「コレ、アーシ作ってきたの!食べて♡」
「オッ!こりゃいいね~。食う食う~!」
フフン!
胃袋も掴もうと思って作ってきたのだ!
「ウンウン、うめうめ。」
「でっしょ~?アーシ意外と料理できんダヨ~。カノジョにしてくれたら~…その~色々作れるンだケド…?」
「そういうのはイイかな~。」
「・・・」
マジなんなん?
ここまで来ると悲しみ通り越して腹立つわ…。
正直イケると思ってたんだケド…?
「次ィ!カラオケー!」
「ナニ怒ってんのよ。」
「ウルセー!」
ストレートに!
「アタシと付き合えオッサーーーン!」(ハウリングキーン)
「ヤ~ダヨ~ン。」
マジなんなん!?
ちょっとくらい悩んでくれたってイイジャン!?
乙女がこんなに迫ってるのに…!
ていうかオッサンフツーに歌上手かった…。
「オレこの歌スキなんだよね~!」(カントリーデュエット)
歌はスキって言ってもらえて悔しい…
病むわ……
最終手段!なんだかイイ感じの場所で…
「オッサンさぁ、アーシじゃダメなん?」
「しつこいワネ~。」
もうこうなったらチョット弱いところも見せるしか…
「アーシね、昔男の人に追っかけられてトラウマだったケドさ?オッサンとなら絶対うまくやれる気がするの…。」
「ん?追っかけられた?」
ん?食いついた?ヨッシャ!
「ウン、変な男に追いかけられたコトあんの…。お兄たまが助けてくれたからなんもなかったケドさ…。」
「…その男ってさぁ~。」
赤い海パンで
黄色のレイを首にかけてて
顔に日焼け止めクリームを塗ってなかった?
あと坊主頭。
「そーそー!よく知ってンね…って」
え?
「なんでソコまで知ってんの…。」
「その男、オレだもの~。」
「…はァ?」
「世界は狭いなァ。二度と会えないと諦めていたのに…。」
「…そォなの…あン時の子がアンタ…ジョノアちゃァんってワケね…?」
オッサン…?オッサン…!?
ウソ…なにコレ…?
イミわかんない…!
「アーシ帰る!」
ウソ…ウソだ…!
あの時の男が…オッサンなの!?
「いやァ~運命の出会いってあるんだなァ♪」
フンフ~ン♪
ンギャッ
うぅ…イタァ…
てかさァ…
名前…
初めて呼ばれた…
「マジなんなん…?グスッ」
つづく