哀哭《ルームシェア#10》
「うん、おいしい♡
イアンちゃんも食べればいいのにィ」
「いえ・・・」
「今日はァ、アタシとパパと
旦那様のお話でもしようかしらァ」
「ジェニーはパパの事大好きだったから
再婚はすご~く嫌な顔されたわ。
でも、子供たちを不自由にさせたくなかったし、
なによりも旦那様との条件が良かったの」
『条件?』
「旦那様は他にパートナーがいるの。
でも、その人との関係は公にできないから
アタシと結婚することで誤魔化しているの」
「おかしいわよねぇ、
愛していることを公表できないなんて」
まぁ有名な家系の人だからねェ
「・・・どんな理由が?」
「ひとつはァ、年齢の差よォ」
「・・・・」
「年齢なんて・・・
アタシとパパだってだいぶ年が離れていたわ。
だから先にいってしまったというのもあるけど・・・
後悔なんかしていないし今でも愛しているわ」
「イアンちゃん、ジェニファーの事は好き?」
「突然何を」
「フフ、答えなくたっていいわ~。
あの子本当はウチの子の中で一番素直じゃないの
・・・だから面倒を掛けると思うわ」
「イアンちゃん、これだけは言っておくわ」
「腹上死!これだけは気を付けて?」
『は・・・?』
「あなたたちってアタシとパパの歳の差と似ているから」
『旦那様の死因って・・・』
「腹上死よ」
子供たちには言っていないけど
「(なんという話を聞かされているんだ俺は・・・)」
『あ、イアンちゃんこの話は内緒よォ』
ついぶっちゃけちゃったワ☆
「はい・・・」
「じゃ、今日はありがとうねイアンちゃん♡」
「その呼び方なんですがね・・・」
「あ、ママ~~~」
「アラ~ニッキー♡どうしたのぉ?」
「ブラブラしてた~」
「イアンちゃん、この子は次女のニッキー」
「お姉ちゃんと住んでる人?はじめまして~」
「どうも・・・」
「アタシお姉ちゃんの住んでる部屋見たいな~」
「アラ、じゃあイアンちゃん連れて行ってあげてェ?」
「えぇ・・・?」
「ウフ!よろしくね、お~じさん♡」
「・・・・」
・
・
・
「ここがそうだ」
「へ~やっぱマイシューノっていいな~!」
「(・・・こっちの方が母親似、なのか?)」
「お姉ちゃんの部屋はあっち?」
「あぁそうd・・・」
「ハァ~!?なんでニッキーがいるんスかァ⁉」
「お姉ちゃん!」
「スケベジジイ~・・・何連れてきてんだよ・・・」
「なんだ、お前の妹だろう」
「やっぱダメっぽいな~。
ごめんねおじさん、アタシお姉ちゃんと仲悪いの」
「ム・・・」
「おじさんと一緒ならちょっと話せるかと思ったけど
・・・今日は帰るね~!」
「駅、わかるか?」
「大丈夫だよ。じゃ、またねおじさん♡」
「なァにが"駅、わかるか?"ッスか。スケベジジイ」
「なんだお前、どうしたんだ」
「お前も結局顔かっ!」
『は?』
「アタシみたいなブチャムクレより
スッキリとした
フェイスラインかァーッ」
「ブチャムクレって何だ・・・」
「ア~!嫌なモン見た!アンタのスッケベな顔!」
「俺は別に何も」
「嘘つけー!デレデレ見てただろうが!」
「あまり似てないって思ってただけだ・・・」
「そりゃあアイツは食っても太らねぇし
アタシは食った分だけ太るし!」
「お、おう・・・」
「ケツの大きさなんて倍違うし!」
「それがどうしたって言うんだ。
落ち着けよ・・・」
『・・・・もう!』
「どうしたらイイかわかんない・・・!」
「お、おい」
「お、俺だってわからん」
なんで泣くんだ
「俺は・・・」
~~~~~
一度ちゃんと好きだって
告白すれば思うんだよねぇ~?
よねぇ~・・・
ねぇ~・・・
サッサトツキアエ~
「お前のことがs」
ガチャ
「ただいま~」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「グスッ・・・」
「・・・・・・ッ!!!!」
「 ご め ん ッ・・・・!!!!!!!」
つづく